「自社としてNDA(秘密保持契約書)の雛形を持っておきたい」
「業務提携の検討をする前にNDAを締結したい」
特にベンチャー企業の経営者や法務担当者の中には、こういった希望を持つ方も多いのではないでしょうか。
本記事では、このような希望を持つ経営者や法務担当者の要請に応えるため、秘密保持契約書の雛形をWordデータで提供すると共に、そのアレンジ方法も提示します。
本サイトを運営する渡瀬・國松法律事務所に秘密保持契約書の作成やチェックを依頼される場合には、こちらのページからご連絡ください。お見積りは無料ですので、お気軽にご相談ください。
経済産業省の雛形(Wordデータ)のダウンロード
はじめに、経済産業省が公開している雛形のWordデータを提供します。
契約書ラボ_秘密保持契約書_ver.21.0※ 経済産業省は、秘密情報の保護ハンドブックの参考資料2第4「業務提携の検討における秘密保持契約書の例」で上記データをPDFデータで提供しています。
経済産業省の雛形をアレンジする方法は?
秘密保持契約締結の目的
まず、前文のアレンジを考えます。
経済産業省の秘密保持契約書の前文は、業務提携の検討を念頭においた記載となっています。
そのため、たとえば業務委託契約を締結しようとする場合や、売買契約を締結しようとする場合などにはアレンジが必要になります。
比較的幅広い場面をカバーできる内容としては、次のような書きぶりが考えられます。
株式会社●(以下「甲」という。)と 株式会社●(以下「乙」という。)とは、秘密情報の開示に際して、以下のとおりの秘密保持契約(以下「本契約」という。)を締結する。なお、本契約において「本取引」とは、甲が乙と既に締結済み又は将来締結する予定の契約に基づく甲乙間の取引及び当該取引の検討の一切を意味する。
このようにアレンジをすることで、業務委託契約や売買契約の締結と同時に締結する秘密保持契約としても使用可能になると思います。
秘密情報の定義
次に、秘密情報の定義です。
経済産業省の雛形では、「開示の際に秘密である旨を明示した…一切の情報」となっています。
この点について、秘密情報の開示を受ける側としては、秘密情報の管理コストを下げるため、秘密である旨が明示された情報に限定することが考えられます。
明示の方法についても限定しておくことで、より秘密情報の管理コストを下げることができるかもしれません。
クラウドサインなどによって締結する場合の修正
経済産業省の雛形は、書面で締結することを前提とした雛形になっています。
クラウドサインなどの電子契約ツールを利用した電子契約によって締結する場合には、契約書末尾の記載を修正する必要があると考えます。
そのような方は、本記事で提供している雛形の末尾を次のように修正してお使い下さい。
本契約の成立を証するため、本書の電磁的記録を作成し、委託者およびデザイナーが合意の後電子署名を施し、各自その電磁的記録を保管する。
この文言はクラウドサインが公式サイトで紹介している文言でもあります。
最後に
本記事では、①経済産業省が公開しているNDA(秘密保持契約書)の雛形をWordデータで提供し、②その雛形のアレンジ方法についても記載しました。
本記事が、NDA(秘密保持契約書)の雛形を作ることや、業務提携にあたって秘密保持契約書を締結することを予定されている方にとって有意義なものであることを願っています。
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